The Last War Dubbed   世界大戦争



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The Last War Dubbed   世界大戦争

世界大戦争

ごく平凡な市民の目を通して、不可避的に進行していく世界戦争への恐怖を描いたSF。主人公・田村家にはささやかな幸せが訪れようとしていた。しかし東西の緊張は極限に達し、平和会議もむなしく、ついにICBMは地上を飛び立つ。人類の未来を失わせる世界戦争が始まったのだ......。

世界大戦争


世界大戦争』(せかいだいせんそう)は、1961年10月8日に公開された、東宝制作の特撮SF映画カラー東宝スコープ多元磁気立体音響[2]。上映時間110分。
芸術祭参加作品。併映は『アワモリ君乾杯!』(原作:秋好馨、監督:古澤憲吾)。



東宝プロデューサーの田中友幸は、当時の世界情勢から第三次世界大戦を題材とした映画の製作を構想し、橋本忍による脚本で製作準備を行なっていた。しかし、東映でも同様の題材を扱った映画『第三次世界大戦 四十一時間の恐怖』を製作していることが判明したため、東宝側も監督に堀川弘通を立てて『第三次世界大戦 東京最後の日』の製作を急ぎ決定し、両社は競い合う形で製作を進めていった。マスコミもこの競合を報道するが、東宝側の脚本が先に完成していた東映側との類似を指摘され、東宝側は脚本の改稿を余儀なくされるも十分な解消には至らず、製作の中止を決定した。その後、内容を一新して製作が再開され、本作の完成に至った

概要

「連邦国」と「同盟国」の2大勢力間で勃発した世界最終戦争を、市井に生きる人々の姿を通して描く反戦映画である。また、製作当時は劇場公開直前に起きたベルリンの壁構築や翌年のキューバ危機に代表されるように東西冷戦の危機感が強く、それを反映した人間ドラマでもある。『私は貝になりたい』のテレビドラマ版と映画版の両方に主演したフランキー堺が、理不尽な運命に翻弄される平凡な小市民を熱演している[9]

兵器や軍服のデザインや国章から、連邦国は資本主義陣営、同盟国は社会主義陣営を意識して描かれているが、劇中の台詞には両陣営とも英語が用いられている。準備稿の段階では、アメリカやソビエトといった実在の国名で書かれていた

従来の近未来SFでは、希望的な未来を描いていたのに対し、本作品ではそれらを否定する結末となっているのが特徴である僧侶でもある監督の松林は、本作の根底を流れるテーマとして、仏教の「無常」観を挙げている。

東宝プロデューサーの田中友幸は、1980年代のインタビューで現実の兵器類が本作品中のものに近づいていることに恐ろしさを感じていることを語っていた。



ストーリー

戦後16年が経過し、急速な復興を遂げた日本。主人公・田村茂吉は家族の幸せを願いながら、外国人記者の集まるプレスセンターの運転手として日々働いていた。そんな中、田村の長女・冴子は下宿中の青年航海士・高野と恋仲になっており、長い航海を終えて帰還した彼と久々の再会を喜ぶ。そんな2人はついに茂吉に対して結婚の決意を語り、驚く彼に反して妻のお由も賛同し、2人は結ばれることになる。

一方、世界は連邦国と同盟国の2大陣営に分かれ、両陣営はお互いに核兵器を持ってにらみ合っていた。まもなく、北大西洋で行われた同盟国陣営の軍事演習エリアへ連邦国陣営の潜水艦が侵入したことをきっかけに、両者の関係は緊迫する。田村が担当する記者・ワトキンスもその状況を危惧し始めた。日本政府も国民の間に動揺が広がりつつあることを考慮し、両国の関係改善の道を探ろうとする。だが、ワトキンスが緊迫した朝鮮半島・北緯38度線の情勢を取材に向かったその数日後、小型ながらも実戦で核兵器が使われるという事態が発生し、連邦国・同盟国陣営双方で発射装置のボタンが押されれば弾道ミサイルが発射される状況となっていた。

日本では総理が病身を押して公務を行い、両国の緊張をこれ以上高めまいと懸命の努力を行う。現場にいる軍人たちも最悪の事態だけは避けたいという思いを胸に、想定外の事故や発射装置の故障による開戦を阻止していた。やがて、南北朝鮮間で停戦協定が結ばれたことによって緊張が解け始めるが、北極海上で発生した軍用機同士の戦闘をきっかけに再び悪化し、世界各地で国同士の対立が激化してしまう。政府は核兵器の使用だけはあってはならないと訴え続けるが、日本でもついにミサイルへの警戒が始まり、人々の不安は頂点に達した。

大都市から避難しようとする人々でターミナル駅は大混乱となり、街は無人と化す。しかし、田村一家は自宅に残り、最後の晩餐ばんさんを開く。冴子は数日前に再び長い航海に出た高野へ向け、覚えたてのアマチュア無線で最後のモールス通信を行い、洋上の高野もそれに応える。「サエコ・サエコ・コウフクダッタネ」「タカノサン・アリガトウ」。また、夕陽を前にして茂吉は叫ぶ。「母ちゃんには別荘を建ててやるんだ! 冴子には凄い婚礼をさせてやるんだ! 春江はスチュワーデスになるんだ! 一郎は大学に行かせてやるんだ! 俺の行けなかった大学に……!!」

その夜、東京は核の閃光に包まれ、溶解する。翌朝、洋上の高野たちは自分たちにも残留放射能による死が訪れることを覚悟のうえで、東京へ帰ることを決意するのだった。




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戦後16年経った高度成長期の昭和の日本が舞台ですが、十分現代に、いや現在に通じる恐ろしさが伝わってきます。
復興後の社会で慎ましく平和に暮らすフランキー堺(当時32歳)演じるタクシー運転手の一家が中心に描かれます。
その妻には音羽信子(当時37歳)、娘は星百合子(当時18歳)、娘の恋人に宝田昭(当時27歳)、娘の下にもまだ小さな二人の姉弟がおり、冒頭はその子たちの七五三のシーンから。
ささやかな明るい未来を夢見る主人公たちの生活と並行して、冷戦下の東西の小競り合いが見えないところで徐々に進行し、最悪の事態に向かっていきます。

本作ではあくまで主となるのは人間ドラマであり、特撮技術はそれを支える役割ですが、要所を押さえた円谷英二によるミニチュア特撮には目を見張るものがあります。
特撮によって描かれる大惨事が地震や津波などの自然災害、ましてや怪獣・異星人の襲来によるものでなく、人間同士の醜い戦争が原因であることが却って虚しさを際立たせます。

出演は上記の他にも笠智衆、白川由美、東野英治郎、山村總、上原謙、中村伸郎などベテラン揃い。序盤ではフランキー堺とジェリー伊藤が同年公開の『モスラ』と同じく揃って登場。初々しい星百合子はレギュラーとなる若大将シリーズも同年に始まります。“ニッセイのおばちゃん”こと中北千枝子がプロデューサー田中友幸の奥さんだったとは初めて知りました。

刻々と変わる世界情勢も描かれるため外人の出演者も多く、子供用の怪獣映画なら吹替のところを本作では全て字幕で通しています。
音楽は『パイプのけむり』などエッセイストとしても有名な團 伊玖磨。
監督はコメディ(『社長シリーズ』他)から戦争物(『連合艦隊』他)まで器用にこなす松林宗惠。僧侶でもある変わり種の監督で本作では無常観を表現したかったとか。

昭和世代には懐かしき昭和の風物もしっかりと描かれているのも印象的。
船上の笠智衆のセリフが切ないラストは『渚にて』に通じるところも。
タイトルがドストレートで趣も何もありませんが、今だから多くの人に観てもらいたい映画です。


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The Last War English Trailer/世界大戦争 予告篇(英語版)






世界大戦争 (1961) - 日本版 予告編 (復興)







冴子は数日前に再び長い航海に出た高野へ向け、覚えたてのアマチュア無線で最後のモールス通信を行い、洋上の高野もそれに応える。「サエコ・サエコ・コウフクダッタネ」「タカノサン・アリガトウ」。
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登場兵器

連邦国側

無人戦車
装軌式の車体に、12連装の戦術核搭載ミサイル発射台を装備する。また、回転式のマストがあり、V-107ヘリコプターから遠隔操作される。38度線で同盟国側の砲台を攻撃するが、同盟国側の攻撃機の反撃によって指揮ヘリコプターもろとも全滅する。
核ミサイル
連邦国側のICBMで、核弾頭を装備。運搬車のトレーラーはそのまま垂直に直立し、ミサイルの発射台として使用できるほか、C-130による空輸もできる。極東ミサイル基地に6基が配備された後、地下陣地へ格納される。
105戦闘機
連邦国側の戦闘機。
SA-42号
連邦国側の潜水艦。涙滴型の艦体上面が平滑になっている。北大西洋で行なわれた同盟国陣営の軍事演習に乱入したために追跡され、防潜網に引っかかって拿捕される。

同盟国側

モク戦闘機
同盟国陣営の戦闘機。形状はMiG-21をモデルとしているが、主翼が後退翼となっている、機首のピトー管の位置が異なるなどの相違点がある。北極海上空で、連邦国陣営の105戦闘機と空対空核ミサイルを交えた空中戦を展開する。
同盟国攻撃型潜水艦
同盟国側の潜水艦。第二次世界大戦時の潜水艦と同様の艦体をしている。軍事演習に乱入した連邦国攻撃型潜水艦を、2隻で追跡する。

製作

製作経緯

東宝プロデューサーの田中友幸は、当時の世界情勢から第三次世界大戦を題材とした映画の製作を構想し、橋本忍による脚本で製作準備を行なっていた。しかし、東映でも同様の題材を扱った映画『第三次世界大戦 四十一時間の恐怖』を製作していることが判明したため、東宝側も監督に堀川弘通を立てて『第三次世界大戦 東京最後の日』の製作を急ぎ決定し、両社は競い合う形で製作を進めていった。マスコミもこの競合を報道するが、東宝側の脚本が先に完成していた東映側との類似を指摘され、東宝側は脚本の改稿を余儀なくされるも十分な解消には至らず、製作の中止を決定した[その後、内容を一新して製作が再開され、本作の完成に至った。脚本の改訂は12回におよんだ

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松林宗恵監督(前列左から4人目)と松林組スタッフ。


特撮

東京ニューヨークロンドンパリモスクワ核ミサイルによって破壊されるクライマックスシーンは、天地を逆にしたミニチュアの下から圧縮空気を吹き出させる方法で撮影された。このシーンでのミニチュアはウエハースで作られており、ネズミがかじるため、管理に苦労したという

このシーンの映像は完成度が高く、その後も『ノストラダムスの大予言』などの劇場用作品のほか、円谷プロ制作の特撮テレビドラマ『ウルトラセブン』の最終話「史上最大の侵略(後編)」など、さまざまな作品に流用された。また、上記のシーンを含めて劇中に登場するクレムリンのミニチュアは、『海底軍艦』などの別作品にも流用された。

東京が核爆発で溶解するシーンは、『空の大怪獣 ラドン』や『日本誕生』などと同様に、溶鉄を使用している。このシーンのミニチュアは燃えやすい炭団で作られており、撮影は千葉県の製鉄会社の敷地内で行われた。上部だけ残る国会議事堂は、ミニチュアが偶然燃え残ったものであった。

同シーンで撮影を担当した有川貞昌は、離れた場所に櫓を組んで安全帯で体を固定していたが、熱によりカメラやフィルムへの危険を感じ退避しようとするも、アングルが熱くなって触ることができずパニック状態となり、どうにか櫓から飛び降りたあとはしばらく放心状態であったという。後年のインタビューで有川は、「ノロの怖さを甘く見ていた」と述懐している。

核爆発によるキノコ雲は、水槽に落とした絵の具を逆さに撮影してい。海上の笠置丸が目撃するキノコ雲は、ホリゾントに描かれた背景である。

廃墟から上る煙には、従来の硫酸を溶かしたアンモニアではなく四塩化チタンを用いているが、特技監督の円谷英二には無断であったため、特殊効果の渡辺忠昭は普段と違う状態に気づいた円谷から叱責されたという。その後、戦闘機の噴射炎で四塩化チタンを用いた際は表現に成功し、それ以降は定番の手法となっていった

東京を襲う洪水のシーンは、『日本誕生』と同じくプールに沈めた鉄板をトラックで引っ張るという手法が用いられたが、本番では波が大きくなりすぎてしまい、スタジオが水浸しになってしまったという

黒い雨の描写では、ドブのような汚い水を降らせているが、照明が汚れるなどしたため、有川は助監督の浅井正勝に事前に相談するよう苦言を呈したという。

本作品ではミニチュアの操演技術が高く評価されている。円谷は、アメリカを訪れた際に本物を使っていると錯覚した人物から「飛行機を何機飛ばしたんだ」と質問されたという。

  • ベーリング海での空中戦では、ミニチュアの動きに合わせてカメラもスクロールするなど、従来の左右に動くのみの描写ではなく、三次元的な動きが描写された。輸送機の着陸シーンや潜水艦の航行シーンなどでも、立体的な画面作りを意図している。
  • 38度線での戦闘シーンでは、戦闘機の攻撃を受ける戦車がミサイルのGで後方に押し戻される動きをつけるなど、細かな描写を行っている。
  • 潜水艦のミニチュア特撮は、すべて水中プールで撮影された。原潜から発射される核ミサイルも、炎を噴出するミニチュアを実際に水中から操演している。

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特撮セットにて、円谷英二特技監督(前列左から2人目)と特技スタッフ。


キャスト

※以下ノンクレジット出演者



【 End of The World】アメリカが“地球最後の日に使われる飛行機”『E-4B』の訓練実施! ついにバイデンも「核戦争を覚悟」か
2022/03/05(土)
ロシアによるウクライナ侵攻が米ロの核戦争に発展する危険性も指摘されているが、先日トカナでお伝えした通り、プーチン大統領はすでに核戦争に備えて家族をシベリアの極秘「地底都市」へと移送した可能性があるという。ますます最悪の事態が懸念される状況下、今度は米国側でも動きがあった模様。なんと、国家空中指揮機「E-4B」が訓練飛行を行っていたことが判明したというのだ。なぜ、E-4Bの訓練飛行がそれほどまでにヤバいことなのか? その理由はこの軍用機の成り立ちにある。実はE-4Bは、核戦争の勃発時に、(地上が壊滅的被害を受けたとしても)大統領や国防長官ほか米中枢のリーダーたちを乗せて機動指揮本部として運用できるようボーイング747-200B型機に特別な改造を施した機体なのだ。つまり、E-4Bが訓練以外で飛行する時は核戦争が勃発した時に他ならず、そのことが「世界終末の飛行機」の異名をとる理由になっている。今回E-4Bは2月28日夜(現地時間)にネブラスカ州の米空軍基地から飛び立ち、約4時間の訓練を行っていたという。バイデン大統領は「核戦争の心配はNOだ」と語っているようだが、その裏では着々と“来たる時”のために準備を整えているということか――。今はもう全てが杞憂に終わることを祈るしかない。

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「電磁パルス攻撃」の脅威 上空の核爆発で日本全土が機能不全に

北朝鮮が核兵器や弾道ミサイルで挑発を続けるなか、もう一つの深刻な脅威として「電磁パルス攻撃」の可能性が指摘されている。上空で核爆発を起こし、広範囲で都市機能を破壊するものだ。北朝鮮は既に攻撃能力を持つとみられるが、日本の対策はほぼ手つかずで、専門家からは懸念の声が上がる。(小野晋史)

大規模停電の恐れ

 電磁パルス攻撃は、高度30~400キロの上空で核爆発を起こして行う。その際に生じたガンマ線が大気を構成する窒素や酸素などの分子に衝突。分子に含まれる電子がはじき飛ばされて雷のような巨大な電流が発生するなどした結果、強力な電波の一撃である電磁パルスが地上に襲いかかる。

 電磁パルスは送電線を伝ってコンピューターなどの電子機器に侵入。その電圧は5万ボルトに達するため、機器はIC(集積回路)の機能停止で損壊し、同時に大規模な停電も発生すると予測されている。核爆発に伴う熱線や衝撃波は、地上には届かない。

 影響範囲は爆発の高度や規模によるが、高度100キロで広島型原爆の3分の2に相当する10キロトン(TNT火薬換算)の場合、日本全土をほぼ覆う半径約1100キロにも達する。

 1962年に米国が北太平洋上空で行った高高度核実験「スターフィッシュ・プライム」では、高度400キロの宇宙空間での核爆発で電磁パルスが発生。爆心から1400キロも離れた米ハワイ・ホノルルなどで停電が引き起こされ、その威力が実証された

空から襲う“津波”

 現代社会は電気なしでは成り立たない。電磁パルス攻撃によって大規模な停電が発生し、公共インフラを支える電子機器が損壊すれば、都市機能はまひする。

 電話やインターネットなどの通信やガス、水道の供給が停止。飛行中の航空機が操縦不能になったり、電力を絶たれた原子力発電所が制御不能に陥ったりする恐れも指摘されている。

 米国の専門家チームが今世紀に入ってまとめたシナリオでは、10キロトンの核爆弾がニューヨーク付近の上空135キロで爆発した場合、被害は首都ワシントンを含む米国東部の全域に及ぶ。

 損壊した機器を修理する人員や物資が大幅に不足し復旧には数年を要し、経済被害は最悪で数百兆円に達する。電磁パルスは健康に直接影響しないとされるが、食糧不足や病気などで死傷者は数百万人に上ると推定している。

 元陸上自衛隊化学学校長の鬼塚隆志氏は「電磁パルス攻撃は宇宙から襲う津波のようなものだ。被害を完全に防ぐことは難しくても、備えを固めるなどして減災に取り組む必要がある」と強調する

「日本は無防備」

 電磁パルス攻撃は地上への核攻撃と違い、ミサイルの弾頭部分を大気圏再突入時の高熱から守る技術は必要ない。小型の核弾頭を搭載したミサイルを発射し、目標上空で起爆するだけだ。

 米国防総省の内部では、北朝鮮が既に核弾頭の小型化に成功したとの見方もある。成功が事実なら、弾道ミサイルや人工衛星を搭載したロケットが上空を通過するとみせかけ、日本の真上の宇宙空間で核爆発を起こすことも可能だ。日本の領土や領海に着弾する恐れがない場合、迎撃ミサイル発射のタイミングを逃す可能性は十分にある。

 電磁パルス攻撃は米国やロシア、中国も能力を保有しているとされる。核爆発以外の方法でも可能だ。米露中のほか、北朝鮮や中国の脅威にさらされる韓国や台湾でも、インフラや軍などの防護対策が進んでいる。

 これに対し日本は取り組みが遅れている。電子戦に関わる研究開発を担う防衛省の電子装備研究所は、電磁パルス攻撃を受けた場合に「(自衛隊の)指揮・統制機能が無力化される恐れ」があるとして、今秋にも防護技術の動向調査を始める。

 だがその内容は攻撃の脅威に関する調査や、防護技術の実現に向けた課題の明確化など基礎的な検討にとどまる。

 電磁パルスが防衛装備品に与える影響に詳しい企業関係者は「日本には、電磁パルス攻撃への備えがまともに存在しない。社会全体が無防備な現状は非常に危険だ」と警鐘を鳴らす。

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「核のフットボール」

【広島訪問】原爆慰霊碑前でも機密装置「核のフットボール」
2016年5月28日


来日したオバマ米大統領が帯同した軍人が、ずっと持ち歩いていた黒い革かばんがある。
 オバマ氏が27日に訪れた広島の原爆死没者慰霊碑前でも、軍人の足元に置かれていた。かばんは、
「核のフットボール」と呼ばれる機密装置。大統領が米軍最高司令官として核攻撃をいつでもどこでも承認できる
ようになっている。
 「スミソニアン・マガジン」(電子版)によると、機密装置は、アルミニウムのフレームと黒い革でできており、
重さは約45ポンド(約20キロ)。一般に信じられているような大きな赤いボタンはない。軍事顧問が寄り添い、
大統領が持つ認証コードで身元を確認する。国防総省の軍事指揮センターと連絡が取れ、「一撃で米国の全ての
敵を破壊する」「特定の都市を消失させる」といった攻撃手法を選べる。

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核のフットボール
核のフットボールとは、司令部を離れたときでもアメリカ合衆国大統領が核攻撃に許可を出せる道具が入った黒いブリーフケースである。このブリーフケースは、アメリカ軍の戦略的防衛システムにおいて、ホワイトハウス地下のシチュエーションルームなど、固定された司令部に対する、移動可能な拠点として機能する。2016年5月27日、オバマ大統領の広島訪問に伴い、71年前の世界初の原爆投下地点の真下に持ち込まれた
ワシントン・ポストの報道によれば、米大統領には核兵器の発射コードとフットボールを携帯した軍事顧問1名(military aide)が常に随伴している[2]。このフットボールとは、ゼロハリバートン社の金属製のブリーフケース(アタッシェケース)であり、黒い革のカバーで覆われている[3]。鞄の重さはおよそ20キログラムで、持ち手のところには、小さなアンテナが伸びている[4]。
ホワイトハウス警護室(英語版)のトップであったビル・ガリー(Bill Gulley)は、著書である「ブレイキング・カヴァー」のなかで、こう書いている[4]。
フットボールには4つのものが入っている。報復措置を記した黒い手帳(The Black Book)、“極秘の場所”を一覧化した本、緊急警報システムの手続きをまとめた、8ページから10ページほどの紙をはさんだマニラフォルダー[5]、認証コードが書かれた3×5インチサイズのカードの4つだ。黒い手帳は9×12インチの大きさで、黒と赤で印刷された75枚のルーズリーフがはいっている。機密扱いの場所が載った本は黒い手帳と同じぐらいの大きさで、やはり黒い装丁である。アメリカ国内で緊急時に大統領を受け入れ可能な場所が載っている。
— ビル・ガリー『ブレイキング・カヴァー』より
最高指揮官である大統領が核兵器の使用を決断した場合、フットボールの「運び人」がそばに呼ばれ、鞄が開けられる。すると統合参謀本部に指令信号、あるいは「警告」のアラームが送られる。大統領は顧問と攻撃についてとりうる選択肢を協議し、単発の巡航ミサイル射撃から大陸間弾道ミサイルの連射まで幅広い手段のなかから攻撃案を決定する。これらはOPLAN 8010(以前の単一統合作戦計画)のもとで予め決められた戦争計画の一部である。そして鞄の中にある何らかの通信技術を用いて、顧問は国家軍事指揮センターと連絡をとる。あるいは報復攻撃の場合であれば、複数の空挺部隊の司令部(おそらくボーイングE-4Bを出動させる)または、あるいは同時に核武装した潜水艦とも交信を行う。
命令が軍によって実行されるためには、プラスチック製のカードの形で発行された特別なコードを使って大統領が本人と認識される必要がある。このコードは「ビスケット」というニックネームがつけられておりゴールド・コード(英語版)とも呼ばれる[6]。アメリカはツーマンルールを実施しており、大統領だけが核兵器の発射を命ずることができるのだが、その命令は国防長官の確認を受けなければならない(大統領が攻撃によって殺害された場合は権限の継承順位に従う)[6]。コードが全て認証されると、軍はしかるべき部隊へ攻撃命令を出す。これらの命令は下されてからもその真偽の再確認が続く。
フットボールは大統領の軍事顧問が交代制で運搬につとめる。そのスケジュールはトップシークレット扱いである(派生組織である5つの組織から1人ずつ)。顧問は手首に特殊なケーブルを巻いて物理的にブリーフケースを身につけることもある。アメリカ軍の士官にあたり、給与等級はO-4かそれ以上、任命にあたってはきわめて厳しい身元調査が行われ、いわゆるヤンキー・ホワイト(英語版)に該当するかが調べられる[7]。彼らにはいかなる時でも大統領が容易にフットボールを使用可能な状態にしておくことが求められる。
フットボールの歴史はドワイト・D・アイゼンハワーまで遡ることができるが、現在の使われ方になったのは、ソ連軍将校がモスクワの許可を得ずにキューバでミサイルを発射することを懸念していたジョン・F・ケネディ以降のことである[7]。
AP通信の記事によれば、この「フットボール」という通称は、ある攻撃計画につけられた「ドロップキック」というコードネームに由来するものである[4]。フットボールという名前は、実際の鞄の性質や形状に誤解を生じることがある。実際、ケースのカバーは本物のフットボールを包めるぐらい大きいからである。グラフィック・ノベルのウォッチメンには、1985年にまだ大統領であったという設定でリチャード・ニクソンが登場するが、彼の腕には危機にそなえて文字通り「核のフットボール」(フットボールの形をした金属製の機器)が繋がれている。作中でそうだと明示されることはないのだが、この機器には現実のフットボールと同じかあるいは核攻撃の電子起動装置が内蔵されていることがほのめかされる。
ジミー・カーターもロナルド・レーガンも、大統領在職中は背広のポケットに発射コードをいれたままにしていたと語っている。下院議員のジョン・クラインは海兵隊の元大佐であり、カーターとレーガンの時代にフットボールを運んでいる。
運びまわるのはそう難しいことじゃない。下に置くこともできるし、私はしょっちゅうそうしていた
1981年の暗殺未遂事件直後、ロナルド・レーガンとフットボールは別々の場所にあった[9]。レーガンは、前任者であるカーター同様、カードをポケットに入れて歩くことを好んでいたのだが、ERの外科治療の際に衣服が切り取られたときに、レーガンはカードをなくしてしまった。後にそのERの床にあったレーガンの靴から無造作にしまわれたカードが発見されたため、レーガンはカードを靴下にいれて持ち歩いているという都市伝説がうまれた。このときはカード以外の中身もレーガンと離ればなれになった。運び役の士官が、怪我を負った大統領を運び去る車の行列に置いて行かれたためだった。このように大統領がフットボールを運ぶ人間と離ればなれになることが時にはある。1973年のニクソンにもこれが起こった。ニクソンはキャンプ・デービッドでソ連の指導者ブレジネフにリンカーン・コンチネンタルを贈ったのだが、そのリンカーンにニクソンを乗せたブレジネフは不意に高速を逆戻りしたのである。ニクソンのシークレットサービスは置き去りにされ、フットボール(と彼の警備部隊)は30分近くもばらばらになったままだっ。フォード、カーター、ブッシュ、時代が下ってクリントンにもフットボールと離れた時間帯がある。こうした事件において、フットボールの完全性が損なわれた例はなかった。

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Survival Under Atomic Attack 1951 NUCLEAR BOMB SHELTER FILM 29180 HD





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