無人探査機「かいこう」の駿河湾深海潜航、ニコニコ生放送で中継 7/17~18日(日)
2021年7月17日
株式会社ドワンゴ ニコニコ事業本部は2021年7月17日(土)、海洋研究開発機構(JAMSTEC)との無人探査機「かいこう」による駿河湾の深海潜航をニコニコ生放送で密着生中継する。生中継は、「JAMSTEC×niconico深海研究部」プロジェクト第10弾として実施されるもの。無人探査機「かいこう」を搭載した深海調査研究船「かいれい」はJAMSTEC横須賀本部から出航、航海中の7月17日(土)14時から生中継が開始され、7月18日(日)に潜航予定海域に到着、同日9時から「かいこう」の潜航が開始される。「かいこう」は10時に海底に着底、海底の観察、生物等の観察、採取等を実施した後、13時に離底、14時に浮上し、14時10分に母船である「かいれい」に揚収、「かいれい」は15時に潜航海域を離脱する。生中継は離脱後の16時まで実施される予定。なお、中継には女性アイドルグループ「STU48」の原田清花氏、日本海洋事業株式会社の横田哲也氏、新江ノ島水族館の杉村誠氏が出する予定。
【深海の旅2021】無人探査機「かいこう」潜航 密着生放送
2021年7月17日(土) 潜航予定海域に向けて航行
2021年7月18日(日) 潜航予定海域到着
09:00 無人探査機「かいこう」潜航開始
10:00 無人探査機「かいこう」海底に着底
海底の観察、生物等の観察、採取等実施
13:00 無人探査機「かいこう」離底
14:00 無人探査機「かいこう」浮上
14:10 無人探査機「かいこう」を母船に揚収
15:00 潜航海域離脱
無人探査機「かいこう Mk-Ⅳ」
深海調査研究船「かいれい」
13時40分約1000mの深海から浮上中
14時40分約1000mの深海から浮上回収し清水港へ航行中
無人探査機「かいこう Mk-Ⅳ」
無人探査機「かいこう Mk-Ⅳ」
大深度の海底調査のため開発された探査機
深度7,000 mまで潜航可能な世界トップクラスの無人探査機です。機体上部にあるランチャーと、改造を重ねて4世代目になるビークル(Mk-IV:マークフォー)という2つの機体から構成され、有人潜水調査船「しんかい6500」では不可能な大深度での調査や、重作業を必要とする海洋資源調査を主な目的としています。
船とランチャー、ランチャーとビークルはそれぞれケーブルで繋がれており、深度7,000mの深海でも船の上から遠隔操作することができます。海底で調査を行うときはランチャーとビークルを結合した状態で降ろし、海底近くでビークルを分離します。このとき、潮流にケーブルを引っ張られてしまうとビークルが流されてしまうので、ランチャーがおもりの役目をして潮流の影響を小さくしています。ランチャーの存在により、ビークルは海中を自由に動きまわって調査することができます。ビークルのマニピュレータは水中で最大 250 kg のものまで持ち上げることができます。大深度での重作業ができる探査機として、機動性、作業性が高く、世界トップクラスの能力を有しています。
深海調査研究船「かいれい」
深海調査研究船「かいれい」
大水深の海底や海溝域の調査を支援する船
深度7,000mまで潜航することができる無人探査機「かいこう」の支援母船として、海溝域を含む深海底の調査を行います。また、マルチチャンネル反射法探査システムを搭載し、形状が複雑な沈み込み帯の海底下深部の構造調査を行います。その他にも海底地形調査、海底堆積物の採取装置による海底下深部の構造調査も可能となっており、深海・海溝域の総合的な調査観測研究を行うことができます。主要設備調査指揮・計算器室、リサーチルーム、岩石・堆積物処理室、ウェット/ドライラボラトリ、重力計室、パソコンルーム及び図書室が備わっている。これらの常設の設備に加えて、必要な機器を持ち込み、設置することができます。
13時40分約1000mの深海から浮上中
14時40分約1000mの深海から浮上回収し清水港へ航行中