GEN H-4
GEN H-4は長野県松本市に本社のあるGEN CORPORATIONによって製造・開発中の小型ヘリコプターである。販売はキットの状態で購入者に引き渡され、購入者が組み立てを行うホームビルト機である。
概要
GEN H-4はテールローターのない同軸二重反転式ローターを採用している。すなわち同軸で上段と下段の2つのメインローターが互いに反対方向に回転することで機体の回転を抑制し安定させている。
機体はフレームのみで、上部にエンジン及びローターが備えられ、上部から操縦バーが胸元まで伸びており、フロントガラスは無く、一人乗りの座席と脚には車輪が4個付いただけというシンプルなものである。
1990年から農業用ヘリコプターの開発を試みていたゲン・コーポレーションは、1995年に原型となったH-4を社有地内でホバリングに成功させた。その後、動力ユニット、エンジン、コントロール装置を改良し、1998年、H-4としてアメリカ・EAA エアベンチャー・オシュコシュのウルトラライト用飛行場で初飛行を行い、約8分間のホバリングを観客に披露した。
2000年には耐空テスト機として機体記号(JX0076とJX0077)が付与され、試験飛行を行った。
2011年には災害救援軽量航空機開発研究会(立命館大学 理工学部)と参画し、電動モーター化のH-4Eを計画。
2012年において同社は量産の体制を整えていないことから、個別の機体の販売を行っておらず、10機単位の受注があれば生産可能としている。また、アメリカ連邦航空局(FAA)や欧州航空安全機関(EASA)の型式証明は取得していない
2012年に電動モータとスピードコントローラ、最新型ハイレート・リチウムイオンポリマー電池による有人飛行(OGE、ホバリング)に成功し、試作による技術所見を得た。(日本経済新聞に掲載)
2016年には開発・販売を停止し、事業はドローンスクールを経営する五光物流に引き継がれた
特徴
機体構造
- メインローターは1880mmのブレード2枚が上下2段で、セミ無関節固定ピッチ方式。C-FRP(カーボン複合材)製で、ローター1本の重さは約1kg。
- エンジンは自社開発のGEN125型で、125ccの空冷式平対向エンジンを4基搭載。定格総出力は10馬力/8,400rpm。
エンジン
- 型式名:GEN CORPORATION式GEN125型 4基
- 種類:2気筒水平対向式(2サイクル)
- 排気量:125cc
- 吸気:自然吸気キャブレター式
- 冷却:ダクト付ファンによる強制空冷
- 燃料:無鉛レギュラーガソリン、2サイクル専用オイルの混合
- 大きさ:267×280×171(mm)
- 重量:2.8kg
性能・主要諸元
- 乗員 - 1名
- 全長 - 12.0m
- 全高 - 2.5m
- 主回転翼直径 - 4.0m
- 自重 - 75kg
- 全備重量 - 180kg
- 発動機 - GEN 125-F型 2気筒水平対向式 ×4基
- 出力 - 8PS/7,250rpm(定格)、10PS/8,400rpm(最大)
- 機体内燃料積載量 - 10L
- 超過禁止速度 - 40km/h(理論値)
- 航続距離 - 10km(理論値)
- 上昇速度 - 4m/秒
長野県松本市にある「gen-corp」という会社で、ギネス公認の世界最小1人乗りヘリコプター「GEN H-4」が制作されています。日本の技術力がどの程度なのか一緒に見ていきましょう。実際に飛んでいるムービーもあります。
大まかな図面はこうなります。意外と簡単なつくりになっています
図面を実体化するとこうなります
プロペラが2枚あり馬力がありそうです。
ハンドル部分。自転車みたいです。
椅子も自転車とほとんど変わりません。
こんな感じで乗ります。
実際に飛んでいるムービー
空とぶじゅうたんからはじまった空への憧れ
子供の頃に『空とぶじゅうたん』の話を読んでもらって以来、「空を飛びたい」という思いがありました。 その後、大戦の最中に迎えた少年期は、身近に飛行機乗りが何人かいて、かなり感化されておりました。『きけわだつみのこえ』に出てくる上原良司は、叔父にあたり、その姿は小学生の私には眩しい限りで、実にカッコイイ存在でした。 何よりも、松本は民間航空機のメッカで、河川敷で飯沼飛行士の先生のような人が飛んでいたんです。それに松本市内から現在の松本空港のある神林あたりまでは、戦争中に三菱をはじめ飛行機メーカーが疎開企業として全国から集まっていました。だからいまだにポンコツのプロペラがそこらへんに落ちていたりします。そんな影響もあり、私は小さい頃から飛行機乗りが憧れで、飛行機は身近な存在、小さな頃から「自由に空を飛びたい」と強く思っておりました。
エンジンへの夢と創造
学生時代の写真
空に魅せられていた私は、エンジンの開発を勉強したいと志し、迷うことなく早稲田大学理工学部機械工学科に進みました。空への強い思いがあったので、飛行機のエンジンをつくる会社でアルバイトをしたこともあります。アメリカの基地から借りてきたエンジンを分解して、それをモデルにT-3というエンジンの羽の計算をしていました。というのも朝鮮戦争の影響でアメリカの飛行機を修理する工場が必要になったために、昭和28年頃には、日本も飛行機をつくることを許されていたんです。三菱、川崎、富士重工、石川島などのタービン屋たちがみんな動員されてエンジン開発をしていましたが、私もその中の一人だったのです。 その後、東京大学内燃機関実験室に在籍しながら、アルバイトで自動車会社にも出入りし、車のエンジンも勉強していました。その頃、モノづくり的にはアメリカ系がどんどん堕落していき、ドイツ系が良くなっていくのが見えたんです。就職を考える頃になると、BMWの完全コピーをつくろうという会社へ入社し、技術者の道へ本格的に足を踏み入れました。
ヘリコプターの開発の技術の原点を叩き込まれた修業時代
その頃にスケッチして作ったオートバイ
この会社はもとは靴下を編む紡績機械を作っていた会社。戦争中、軍用機や戦車のエンジンを設計したなどという強者エンジニアや、製造の現場のたたきあげの職工さんたちから「大学出てもこんなこともできないのかね?」などと笑われたり怒られたりしながら、旋盤から工作機械の扱いまでを徹底して叩き込まれました。そしてこの技術がGEN H-4の開発の力になったと思います。ハイテクとローテクという言葉がありますが、私はローテクを極めた技術者こそがハイテク屋だと理解しています。一見飛行機やヘリコプターは最新技術のハイテク屋でつくられているように思われがちですが、実はローテクのかたまりなんです。完成された技術、鍛えに鍛えられた技術でかためないと危なくてしかたないんです。
一人乗りヘリコプターの開発
レオナルド・ダ・ヴィンチのスケッチ
一人乗りヘリコプターは私のライフワークです。開発の過程では、学者や研究者の八割が「こんなの、飛ぶはずがない」という意見でした。実際に飛ぶようになるまでには13年かかりました。失敗を重ね、随分と苦労しましたが、アメリカで先行販売し、おかげさまで日本でも売れるようになりました。実はこのタイプのヘリのコンセプトは昔からあったんです。私がやるまで日の目を見なかっただけなんです。例えばレオナルド・ダ・ヴィンチは、既にこのようなヘリコプターを考えていました。もっとさかのぼれば、中国やギリシャでも考えられていたんです。技術者の先人が「未来は自分の先にあるのではなく、自分の後ろにあるんだ」と語っていますが、同じことをやろうとした人は、いっぱいいるんです。ですから、「俺が発明した」なんて言えるひとは世の中にはそうはいなんですよ。
技術の組み合わせと改良の妙で実現させた夢
社長の構想のスケッチ
いままでお客さんから「何とかならないか」という相談を受けて、世の中にないものをつくってきましたが、自分で発明したものはないんです。先にものべたように、技術者というのは既にある確実な技術を組み合わせたり、改良したりしているだけ…でもその先に新たなものづくりの原点があるんです。技術が生まれた背景を知り、何故うまくいかなかったのか失敗例からも学んでいく、このような技術の伝承が「ものづくり」の創造につながると思います。 今は理論さえ間違っていなければ、かなりのことができる時代で、「ものづくり」をするためには恵まれた環境です。だから、私に言わせれば「できません」というのはゼイタクか※ズクなしですよ。私は動くものなら何でも作る自信があります。 やりたいと思ったことはやれるし、思ったらできる。夢は実現させるためにあるんだ。こういう私の信念がGEN H-4の開発につながり、その考えが会社事体にも浸透しています。
ドラえもんのタケコプターのような存在がこれからの目標
スクーターを運転するような簡単な操作で自由に空をとぶことができるGEN H-4ですが、実際には様々な法規制があり、活躍のシーンが限られているのが現状です。規制緩和を目指すとともに愛好家を増やし、災害現場での活用など、活躍の場を広げ、みなさんにとってドラえもんのタケコプターのような存在になってくれることが目標ですね。
※ズク…長野県の方言の一つ。根性、面倒くさがらずにやる気、根気、気力、気合、などに似た言葉。
開発経緯
『何とかならないか、を何とかする会社』として40年働き続けてきた『エンジニアリングシステム株式会社』のオーナーだった社長柳澤源内が、自身最大の夢、「空を自由に飛びたい」を何とか実現させようと、1980年代半ばに空飛ぶ道具の開発を思い立ちました。そして夢は現実となり、一人乗りヘリコプターGEN H-4が完成しました。それでは開発の契機から夢が実現する2000年迄のゲン・コーポレーションの歩みを、空中散歩で見てみましょう。
1985年 開発の契機
GEN H4のエンジン
70年代、社長柳澤源内は、モーターサイクル、特にエンジンの開発設計者としてスタート、その後、超小型エンジンを多数世に送り出した後に、エンジニアシリング・システム株式会社を設立、幾多の会社の自動化と開発品の製造を手伝う。21世紀までにあと15年のこの年を契機に、21世紀までに超軽量小型高性能エンジンを製作、空へ挑戦することを決意する。最初はエンジンから。世界一軽くパワーの出るエンジン、一人を空に持ち上げることのできるエンジンから作ろうと試みる。
1988年 エンジンの開発と機体の工夫
GEN125強制空冷エンジン
最初は、紙切れに書いた走り書きだった。最も困難な型とも知らず、二重反転の型のカッコ良さをイメージし、小型と安全を求めて同軸の二重反転型を選んだ。 確かに推力を全て揚力に変えるために羽根もコンパクトにできることは分かった。 決意から3年後の年末、軽くて小型、しかしパワフルな「GEN125エンジン」開発成功。その後、同軸二重反転のフライング・ソーサー型の荷物運搬を開発。固定ピッチ型ローターヘリの操作方法の一つであるローター全体を傾けるテストを開始。
1991年 エンジンの力試し
水平対向型、2サイクル125cc、10馬力、3.5kg、思い通りの超小型軽量エンジンができた。プロペラをつけて背中を押すようにして、自転車に乗ってみた。時速100kmも出た。 翌年1992年には、ハングライダーに積んで空を飛んでみた。空も飛べた。
1995年 H-1浮上に成功
初飛行 1995.12.10
空を散歩するには、空中で止まりたい。夢は膨らみ続けた。 一号機は30馬力、直径3mの二重反転ローターを傾斜させるように工夫して、ヘリ免許を有する友人の試乗により、自社の敷地内で浮上に成功した。その場安定性も割合に良好、アクセルコントロールだけで上下移動はできた。GEN-H4は最も単純で安全でメンテナンスゼロを目指してローターは固定ピッチを採用している。これは、世界中のヘリコプター技術者が追い求めているが、今もって実現できないでいる方式である。
1996年 動力ユニット基本形決定
上下移動はできるが、どうやって前進、後退、ヘリコプターを意のままに操縦するか。羽の回転面を傾けた方向に進むはず、ジャイロコプターのような操作方法がある筈だ。エンジンごと傾けてしまえ・・・この考えにたどりつくのに、かなりの時間を要した。ハングライダーは125ccエンジン一基で空に浮くのに。ヘリコプターは3ユニットの直列エンジンでも力不足だった。96年始めよりヨー・コントロールのための差動トランスミッションを開発、同時にパワーアップのためにエンジンを3ユニットから4ユニットとしてパワープラントを整え、パイロットの頭上に置くことにより振動の発生をなくすことにも成功した。
1997年 ヨー・コントロール解決
アメリカ・オシコシへの旅行途中、電動モーターを使う方法を決意するとともに、ジャイロからの信号により、ヘディングを一定に保つ方法も同時に決めた。
1998年 アメリカでデモ飛行成功
オシコシ・エアベンチャーの写真
オシコシ・エアベンチャーのウルトラライト用飛行場にて初飛行を行い、千人を超える観客の前で、デビュー、8分程度のホバリング、ヨー・コントロールの効き等を披露し大いに注目を集めた。新しいものへの挑戦に喝采を惜しまない米国人の姿勢に大いに感激した。
1999年 オシコシでの飛行
2000年 カッパーステート(アメリカ)エアショー出展、飛行
2001年/2002年 サンファン(アメリカ)エアショー出展、飛行
2002年 ヘリジャパン宇都宮で日本公式披露
もっと自由に、もっとたくさんの人のもとへ
「誰でも飛べる」が夢のその先
鳥のように空を飛びたい、飛べたらいいな…飛んでみたいな…まるでバイクに乗るように、エンジンを始動させ。大空に舞い上がる…空中散歩を楽しむように、好きなところで止まって、景色を眺めることだってできる…。しかしまだ、・誰でも飛べます・になるためにはまだ少し時間が必要です。それなら、今すぐに使える所から、始めまてみませんか
規制の多い日本では農作業から
手始めは農作業のお手伝いでしょうか…地上2~3メートルをゆっくり飛びながら、肥料を撒く、種子を蒔く、農薬を撒く…。ある若者が楽しそうに始めました。農業の空中機械化の始まりです。能率は地面を歩く農業の300~500倍になるでしょう。もうこの若者は農地見回りを空からしか考えなくなることでしょう。空からならば斜面も山奥の田んぼも畑も別に苦労なく面倒がみられます。日本には10ヘクタール以上の耕地を有する農家が600,000戸、1ヘクタール以上の農家が900,000以上あるのです。将来的には空からの農業経験者が1,000,000人になる事も考えれます。彼らは散歩もドライブも道路だけでなく、空から直線的に目的地を目指すことになるでしょう。
都市交通から災害救助まで無限に広がる可能性
GEN H4 災害救助バージョン
もちろんこのヘリの持つ可能性は農業従事者だけのものでなく、無限にあるのです。特に現在の日本のように、都市部において慢性的な交通渋滞を抱えながら大きな滑走路やヘリポートも確保できない状況でも、もしGEN H-4が規制の枠を乗り超え自由に飛べる日が来るなら、都市交通でも充分に機能するものになっていくでしょう。また非常に小型のため運搬がしやすく、一台のトラックで多数の機体を運ぶことも可能ですから、大地震など都市機能がマヒするような災害時には車が入れるところまでヘリを輸送し、それを現地で組立て、車が入り込めない災害の中心部に空中から入っていくといったコミューター的役割を果たす事も可能なのです。農業から波及し、林業、水産業等への利用はもちろん、海浜、山岳パトロール、レスキュー等々使用方法は次から次へと、使われる皆さんの考え次第で無限に広がって行くことでしょう。
趣味の域からいつかはスクーターのような存在に
GEN H-4に乗って一旦地面を離れると、そこにはフリーな空間が広がり、地上の狭い道路はいつしか大空の300米道路に変わります。今は趣味や楽しみの役割が大きいこの乗り物も、たくさんの皆さんに使われて初めて安全性も使いやすさも今のオートバイ、スクーターのようになり、誰でも使えるものになるのです。
ドラえもんのタケコプターの世界も、もうすぐそこ!
私たちもGEN H-4ために、愛好家クラブを組織したり、法的な環境整備に邁進してまいりますが、たくさんの需要や要望があってこそ航空法などの規制緩和が進み、さらに自由になっていくのです。そしていつしかこの小さな乗りものがたくさんの方の生活に欠かせないものとなっていことでしょう。そう、夢は次から次へと広がっていきます。タケコプターが行き交う、ドラえもんのような未来の世界が もうそこまできています。最後に…鳥のように空を飛ぶ夢は必ずや実現するのです!
2008.5.25
GEN H-4はレオナルドの生誕の地イタリアのヴィンチ村に招かれて、イタリアの地で2日間に渡りフライトを披露して来ました。レオナルドの考えたように、より簡単な仕組みで空を自由に飛べるのだということを実証して来ました。イベント当日、町の郵便絵葉書も100人以上のスタッフの昼食に用意されたワインラベルもGEN H-4が描かれていて感激でした。
一人乗りヘリコプター GEN H-4
GEN H-4は同軸二重反転ローターを持つ小型有人ヘリコプタです。上段の羽根と下段の羽根が反対方向に回転することで、お互いのローターから発生する反トルクを打消しあい、安定して飛ぶことができます。操縦者の前方にあるコントロールバーにより、ローター回転面を傾けることで、前後・左右に移動することができます。上下のローターの回転差を発生させ、その場での旋回をすることも可能です。エンジンは自社開発のGEN 125(125ccの水平対向エンジン)を4基積んでいます。
販売価格は工場渡し値となります。キット形式での販売となります。
組立てはお客様が行います。日本国内での飛行にあたっては、航空局の許可が必要です。
許可申請についてはお客様ご自身が行っていただきます。(申請フォームはこちらにあります。)GEN H-4ご購入のお客様についきましては、フライトトレーニングを受付けます。(別料金となります)受注生産のため、受注後4か月ほどお時間を頂きます。ご了承ください。
航空機用エンジン GEN 125
型式名 | GEN CORPORATION式GEN125型 |
---|---|
種類 | 2気筒水平対向式 |
大きさ | 267×280×171(mm) (マフラー,スタートモーターを含まず) |
重量 | 2.8kg(マフラーを含まず) |
冷却 | 強制空冷(ダクト付ファン) |
吸気 | 自然吸気キャブレター式 |
排気量 | 125cc |
最大出力 | 10PS/8,400rpm |
定格出力 | 8PS/7,250rpm |
燃料 | 無鉛レギュラーガソリン 2サイクル専用オイル 混合 |
混合比 | 30:1 |
GEN H-4に使用しているエンジンです。取付についてはご相談ください。
オプションで特注取付部品を作成いたします。遠心クラッチ式で、ラジコンヘリコプター等に最適です。取付図は
こちら(PDFファイル:393KB)
コントロール
.移動する
コントロール方法(移動する)
GEN H-4のフレームは、このようなジンバルによってローター(動力部)につながっています。そのため、コントロールバーを手前に引くとローター面が傾き、前進飛行をすることができます。同様にして、コントロールバーを押し出すと後進、右に振ると左へ、左に振ると右方向へ移動することができます
2.向きをかえる
コントロール方法(向きをかえる)
ヨーコントロールはDCモーターを動力源として作動ギアを動かし、上下のブレードの回転数に差をつけることによって行います。上下のブレードの回転差により反トルクが発生し、それによってパイロットは機体の方向を制御します
3.コントロールパネル
コントロールパネル解説
メインスイッチ | 機体の電源のON/OFF |
---|---|
オートヨーコントロールスイッチ | オートヨーコントロールシステムのON/OFF |
ヨーコントロール | 右に押すと機体は右に旋回、左に押すと左に旋回する |
エンジンスタートボタン | 左からNo.1~No.4のエンジンスタートボタン。 上のLEDはエンジンが停止するとそれに対応したLEDが点灯する。 |
スロットルレバー | 押し込むとエンジンの回転数が上がる |
タコメーター | エンジンの回転数を表示 |
エンジン
エンジン主要データー
エンジン主要データー
型式名 | GEN125 |
---|---|
種類 | 2気筒 水平対向 強制空冷 自然吸気 キャブレター式 |
数 | 4基搭載 |
排気量 | 125cc/1基 (GEN H-4は4基搭載 合計500cc) |
発動機定格出力 | 10馬力/8400rpm |
連続最大出力 | 8馬力/7250rpm |
冷却装置 | ダクトつきファン、強制空冷 |
TBO | 500時間 |
エンジンスタート方式 | それぞれのエンジンで独立した電気式のスターターを使用。そのため同期を取りながらエンジンをスタートさせる必要がない。 |
エンジンのみの販売もおこなっております。詳しくはエンジン販売のページへ
ブレード
ブレード主要データー
ブレード長さ | 1880mm |
---|---|
翼弦長 | 最大 128.9mm 最小 35mm |
先端ねじり下げ | 6.3° |
翼端速度 | ブレード 860R.P.M の時 648km/h |
材質 | C-FRP |
プレコーニング角 | 4.8° |
機体緒元
機体緒元表
機体高さ | 約 2.4m |
---|---|
ローター径 | 4.0m |
乾燥重量 | 約 75kg |
飛行速度 | 時速 10km/h~ 40km/h ホバリングもできます。 |
最大離陸重量 | 160kg/海抜600m, 180kg/海抜0m |
ブレードができるまで
GEN H-4のブレード(羽根)は自社にて製作されています。
ほんのわずかな形の違いが機体の性能に大きくかかわってくるブレード。
ブレードが出来るまでの工程をご紹介します。
まず、ブレードの中身になるコアを作成ます。材質は硬質発泡ウレタンです。
裁断したカーボンクロスを樹脂で型に貼りこんでいきます。
中にはコアを入れます。
カーボンロービングをスパン方向にいれ、強度をあげます。
すべて張り込んだ後、型のふたを閉めて熱をかけます。
型からブレードを取り出し成型します。
ブレードをとりつけるボルトを通す穴をあけます。
この穴がまがると迎角が変わってしまうので慎重に…
ブレードを塗装します。中にはいっている硬質ウレタンフォームは温度が上がると膨張します。
カーボンクロスの地色である黒のままだと屋外で熱を吸収し、ブレードが変形するため、
ブレードは白く塗装します。 塗装後、前縁側にステンレステープを張ります。
実際の塗装作業は塗装ブースで行います。
ブレードの重さ、形状を計測し、左右のブレードの組合わせと迎角を決定します。
あらかじめブレードに穴をあけ、鉛を入れながら、左右のブレードの静的バランスをとります。
その後風のない夜にモーターテストベンチにとりつけ、ストロボをあてて左右の
ブレードが同じ軌跡をとおるように迎角を調整します。
耐久テスト用のテストベンチに取付け、上段と下段の回転数が同一になるように迎角を調整します。この迎角をもとにして、それぞれのブレードにあった迎角をもつブレードホルダーがつくられます。
こうしてブレードが完成し、GEN H-4にとりつけられます。
おまけ
バランスダンパーが導入される前は、このようにしてローターの重心と回転中心を合わせていました。それでもなかなかあわせきれない場合もあり、今に比べて振動がずいぶんとありました。バランスダンパー導入後はこの作業はなくなり、振動もぐっと少なくなりました。
2004年横浜でおこなわれたJAPAN AEROSPACE2004でのデモフライト。パイロットは横山保俊。
2002 Sun 'n Fun Air show
人も運べるドローン|自律飛行型GEN H-4R|
GPSおよび加速度センサ等各種センサからの情報を元に
自律飛行を実現しています。
重心移動システムの新たな追加により
高速移動や風の中での飛行安定性が良くなります。
重心移動するGEN-H4|人も運べるドローン|
GEN-H4は重心移動することで、一般のヘリコプターと同等かそれ以上の性能を発揮できると、考えています。
GEN CORPORATIONは人も運べるドローンの、開発を行うパートナー企業を探しています。
GEN-H4|ハイパフォーマンス|
GEN H-4E
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7 Real Flying Machines That Actually Fly
[Drone Design]Vol.07 実用化間近?ドローンタクシーのデザインが面白くなってきた
加速するドローンタクシー実用化の動き
ドローンの基本的な飛行技術が確立されてきた影響なのか、はたまた空を飛んで移動したいというニーズが高まっているのか。新しい移動手段としてのドローンタクシーを実用化する動きが一気に加速しています。
最初にドローンタクシーが話題になったのは、2016年のCESで中国のドローンメーカーEHang社が出展した「EHANG 184」のコンセプトモデルでしょうか。2段式ローターで駆動するクワッドアームタイプの一人乗りドローンで、アプリを使って完全な自律飛行が可能というふれこみでした。
当時はドローンの認知度が上がって、CESでも展示エリアが大幅に拡張されたタイミングだったこともあり、見た目が小型の一人乗りヘリコプターにしか見えないことや、「無人じゃないからドローンとはいえない」とツッコミされつつも、新しもの好きなCESの来場者が連日詰めかけ、展示ブースはいつも人でいっぱいという状態でし
著者自身も取材当時、このままフェイクに終わるんじゃないかと思っていたのですが、翌年の2017年2月にはドバイで実用化のための試験運用を開始。その後も改良が続けられていて、環境に優しい低高度自律飛行型航空機(low altitude autonomous aerial vehicle)として正式に発売されています。
新型の「EHANG 216」
さらに最新型の「EHANG 216」は、6ローターで2人乗りができるカタチにまで進化しています。リリースによると今年4月にはウイーンで開催された「4GAMECHANGERS Festival」というイベントで初お披露目され、これからオーストリアの航空会社と一緒に実用化を進めていくということです。
世界最初のドローンタクシー実現に力を入れるドイツのVolocopter
そして、そんなEhang社よりも実は先にドバイでドローンタクシーを飛ばしたのがドイツのVolocopter社です。見た目はやはりヘリコプターに似ていますが、頭上にあるのはローターではなく、放射状に枝分かれしたサークル状の上に合計18ものローターが配置され、2人乗りの機体は100mの高度で30kmの距離を移動できます。
最も厳しい航空交通規制をクリアできるほど安定した飛行性能を持っていて、超高層ビルの間をすり抜けることも可能なのだとか。実は人を乗せるドローンを開発するキャリアはかなり長くて、2011年に手作りのドローンにそのまま乗って空を飛ぶところからスタートしています。その後、本格的にスタートアップとして開発を続け、現在はインテルとオンデマンドでサービスを利用できるシステムを共同開発するほどの企業に成長しています。
Volo-Portはこんなデザインになる予定
先日発表された最新のプレスリリースによると、シンガポールの民間航空局と運輸省と連携し、今年後半に都市内でサービスを提供するためのテスト飛行を開始するために専用の「Volo-Port」を設置するということです。専用ポートはデザインに定評のあるイギリスのエージェンシー「Brandlab」が手掛けるので、そちらのデザインも気になるところです。
エアバスのドローンタクシーはさすがの完成度
さらにフランスの国鉄にあたるRATPがエアバスと提携して、都市交通としてドローンの運用を開始するという発表もあります。最初はパリからスタートして、主要な都市で展開できるドローンタクシーのソリューションを開発するということで、両社の持つ技術やこれまでの蓄積を活かしていくとしています。具体的に実用化する時期などはプレスリリースには書かれていないのですが、エアバスが公開しているドローンタクシーの機体がとにかく完成度が高く、これならパリの空を飛んでもゆるされるのではないかと思わされるほどです。
ドローンタクシーといえばGoogle創業者の一人、ラリー・ペイジが投資するスタートアップ企業の傘下にあるZephyr Airworks社も「Cora」という機体を開発していて、日々の交通手段として運用できるeVTOLを目指し、ニュージーランド航空と提携して実用化を進めています。
ニュージーランドで開発が進められているCoraのプロトタイプ
016年末に設立されたZephyr Airworks社は、それより前の2011年からドローンタクシーの開発をスタートしていて、人を乗せたまま垂直栗陸から水平飛行へスムーズに移行できる機体を設計する実験を繰り返していました。4年かけて飛ぶ仕組みはできたものの、人を乗せられるようになるまで3年を費やし、2017年10月にプロトタイプが完成しました。
11mある翼に12の独立したウィンドファンを前後に搭載し、垂直離陸後はかなり大きな尾翼でバランスをとりながら水平飛行で最高時速180kmで飛行するという機体は、他のドローンタクシーとは異なる特徴的なデザインをしています。すでにニュージーランドの民間航空局と米国連邦航空局の両方で滞空証明を取得し、いよいよサービス開始間近ではないかとも言われています。
まとめ
これまでドローンタクシーは主に都心部で高速に移動するための手段として開発されていましたが、一方でニュージーランドのように公共交通が少なく、地形的にクルマでの移動も不便で、環境にも厳しい国でも急速に開発が進んでいます。どこか一つでもサービスが始まればさらに新規参入が増え、さらに独創的なデザインの機体が登場する可能性があります。そしてドローンタクシーをきっかけに、空飛ぶクルマの開発も一気に進むかもしれませんね。
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7 CRAZY Homemade Manned Drones
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