受信空中線共用器
ORA-19 シリーズの開発・装備
三波工業株式会社
ORA-19 シリーズ(以下「本装置」という)は、海上自衛隊艦船の地上波無線通信において長年の懸案事項であった自艦搭載の送受信機相互間の干渉問題を解決すると共に、優れた空中線共用の機能と性能によって、空中線装備数の大幅な削減が可能となった。これにより、艦船の通信能力の著しい性能向上に貢献することができた
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N-AS-299 空中線 三波工業株式会社製

N-AS-299 空中線。三波工業株式会社製で、短波を受信するためのアンテナです。

訓練支援艦 てんりゅう N-AS-299 空中線

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潜水艦救難艦ちはや N-AS-299 空中線
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File:N-AS-299 Antenna on board JS Kirisame(DD-104) at Port of Osaka May 15, 2016.JPG

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海上自衛隊 護衛艦きりさめ(DD-104) 艦橋右舷側のN-AS-299空中線



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艦首CIWSのすぐ後ろには、甲板から生えるようにN-AS-299空中線が設置されています。短波受信用のアンテナらしいのですが、詳細は不明。他にも、前部艦橋の前、後部艦橋の後ろにも装備されています



N-AS-299 空中線は、三波工業株式会社製で、短波を受信するためのアンテナです
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最高のサービスを提供するエンジニア集団として

 1946年の創業以来、三波工業は、技術オリエンテッドなプロフェッショナル集団として、サービスを提供して参りました。海上自衛隊航空機、艦艇等に装備される電子機器類の製造、フィールドエンジニアリングをはじめ、レーザ応用技術、基地警備システム等の製造ほか、三波工業は極めて専門性の高い分野において技術力を発揮してきました。
 器材の設計・製造から、保守、ユーザーへの技術指導までを一貫して担う三波工業のサービス体制は、技術の統合と効率化を図る顧客ニーズに応えるものとして、今日ますます注目されています。
 もちろん先進の技術力があっても、ミッションを正確かつ迅速に実行できる人間力がなければ、最高のサービスを提供することはできません。三波工業では、人材育成を最重要課題として、お客さまの問題解決に積極的にアプローチできるエンジニア集団を育成しています。
 お客さまの満足、社員と取引先の充実、そして地域社会への貢献を軸に、三波工業は、また新たなチャレンジの歴史を刻んで参ります。どうぞ、ご期待ください

沿革

三波工業は、第二次大戦後、海軍技術研究所及び海軍工廠の技術士官が設立した会社です。
旧海軍の優秀な技術を温存し、将来に備えるため、技術者が集いました。
そして今日まで、多くの先達の意志を引き継ぎ、技術力の進歩向上に努め、海上自衛隊の装備の技術支援を行っています。


1946年11月 創立(横浜市西区平沼)

1947年7月南氷洋捕鯨船団に対する旧海軍の22号電波探信機の装備、 保守整備及び修理業務を開始する。
1950年1月米国RCA社の技術代理店となる。
1952年3月米海軍MSTS及び仏極東海軍の指定業者となる。
1952年4月 海上警備隊の発足とともに艦船搭載のエレクトロニクス 関係機器の修理、オーバーホール業務を開始する
1955年6月海上自衛隊が最初に建造した護衛艦「ゆきかぜ」の 艤装支援業務を三菱重工(株)神戸造船所で開始する
1956年2月米国RCA社とレーダ製造にかかる技術援助契約を締結
1958年3月防衛庁技術研究所の要求により、空中線及び関連機器等の 研究開発業務を開始する。
1959年6月海上自衛隊の航空機搭載エレクトロニクス関係機器の修理、 オーバーホール業務を開す
1968年10月潜水艦に搭載する通信用空中線及び関連機器等の設計製造業務 及び保守整備を開始する。
1969年5月 本社・工場を移転(中区かもめ町)
1971年11月海上自衛隊の新造艦武器システムのシステムエンジニアリング 業務を開始する。
1974年8月レーザー応用機器の設計製造業務を開始する。
1985年11月 当社製品のターターランチャーミサイルシュミレーターが 財団法人防衛装備協会賞を受賞する。
1986年8月対潜哨戒機(P-3C)搭載電子機器の修理業務を開始する。
1988年11月米国GE社(GE/RCA)に協力して、海上自衛隊新造 イージス艦の武器システムエンジニアリング業務を開始する。
1990年5月米国グラニット社が製造し、海上自衛隊に納入する潜水艦用 複合空中線(AN/BRA-34A)の修理に関する業務支援契約を 極東貿易(株)と締結する。
りゅう」装備のN-AS-299空中線「てんりゅう」装備のN-AS-299空中線  040417974年

ディフェンステクノロジーを支える技術

三波工業は、設立以来、日本の防衛を支えるための技術、「ディフェンステクノロジー」とよばれる技術分野を手がけてまいりました。
主な取引先は、防衛省海上自衛隊、防衛装備庁ほかです。 手掛ける仕事は、艦船及び航空機搭載の各種機器の設計、製造及びメンテナンス並びに 艦船の建造に伴う各種戦闘システムの艤装支援及びシステムエンジニアリングを主業務としております。
また、それらの技術から派生したレーザ応用の基地警備監視システムの開発及び製品の納入を行っております。

整備分野

海上自衛隊の艦艇、潜水艦、航空機に搭載される電子機器のメンテナンス、艤装支援を行っています。

整造分野

艦艇、潜水艦、航空機に搭載される電子機器、基地等の機材の製造を行っています。

システムエンジニアリング

さまざまなメーカーの機器が搭載される艦艇のシステムについて、総合説明書の作成などを行っています。

整備

空と海のフィールドエンジニアリング

三波工業の技術の強みの一つは、フィールドにおける、迅速かつ信頼性の高いメンテナンス業務です。
ディフェンステクノロジーの分野において、機器の不具合は、人の生命にも関わる問題となりかねません。
ドックや基地港での定期的な保守点検はもちろんのこと、緊急時には搭載電子機器のレスキューとして現場に赴き、限られた時間の中で鍛えられた技術と経験を発揮しています。

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製 造

高度な技術を提供するための強力な開発体制

高度なディフェンステクノロジーを支える技術者集団を自負する当社では、関係省庁を始め、国内外の大手メーカーなどから多種多様な技術情報の入手に努めています。
メーカーへエンジニアを派遣し、世界最高レベルのディフェンステクノロジー情報を積極的に吸収することも実施しています。
メーカーとの技術提携などを通して各専門分野からあらゆる技術と情報を取り揃える環境を整えてこそ、特殊かつ高度な技術を提供できるものと考えています。

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防衛省関係

防衛装備庁調達器材及び造船所殿経由の備装費支弁器材・その他の器材を納入しています。
  1. 艦船搭載用の通信用空中線及び各種電子機器
  2. 各部隊等の訓練用器材及び整備用器材
  3. 海上自衛隊航空基地用陸上支援器材
  4. 造船所殿の協力作業として、艦船模型による空中線諸特性の測定
■防衛省関連自社製品例

◯水上艦搭載品例
・タブレット空中線
・スタック空中線
・ブラウン空中線
・広帯域空中線
・電磁界シミュレーション
・ラジオ・テレビ受信装置
・空中線整合器
・レーダ交換機
・水上艦用戦術データ収録器
・MF/HF/FM帯受信機
・空中線共用器
・起倒式空中線起倒装置
◯潜水艦搭載品例
・整流空中線
・ループ空中線
・レーダ反射器
・共用空中線
・昇降式空中線昇降装置
・浮遊空中線
・ネットワーク連接器
・空中線切換共用器
・管制器
・空中線整合器

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システムエンジニアリング

メーカーに依存しない技術集団として

三波工業では、新造艦艇の武器システム及び通信器材 に係わる総合説明書を作成しています。 また、イージス艦については、米国ロッキード マーティン社のシステムエンジニアリング部門から、 総合説明書の国産武器システムに関する部分を 受注しています。

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三波工業株式会社
本社・工場:〒236-0004 神奈川県横浜市金沢区福浦1-12-12


潜水艦の通信の仕組み|どうやって外と情報交換するの?